2025A期J-PARC物質・生命科学実験施設(MLF)
 優先課題 公募要項

<締切りました>

優先課題とは:

国が実施する競争的資金、及び政府系機関(JST, NEDO, AMED等)が実施するプロジェクト等、審査を経て研究資金を得ている研究代表者又は分担者が提案する実験に対し、優先的にビームタイムを配分する成果公開型の有償課題です。J-PARCでの実験の必要性、実施の技術的可能性、安全性等を審査の上、採否が決定されます。なお、上記プロジェクト等で採択された課題を、一般利用課題(短期、1年)に応募することや、優先課題と一般利用課題(短期、1年)の両方に応募することは可能です。ただし、優先課題に応募された課題が課題審査において採択と判断された場合は、優先課題の実施が優先されます。(一般利用課題(短期、1年)を実施することはできません)

申請の前にまずお読みください。

  • 課題申請に当たっては、J-PARC物質・生命科学実験施設利用約款を理解した上で申請してください。
  • 試料環境や実験条件に関して、装置担当者へ事前に相談をしてください。→詳細はこちら
  • 装置を持ち込んで使用する場合は課題申請の準備段階で事前に装置担当者と協議してください。→詳細はこちら
  • BL16(SOFIA)に申請する場合、事前相談が必須です。→詳細はこちら
  • KEKビームラインでは学部学生を共同実験者とすることはできません。→詳細はこちら
  • 申請書の記載内容に剽窃が確認された課題は不採択となる場合があります。→詳細はこちら
  • MLFでは、代行実験を原則実施いたしません。→詳細はこちら

1. 受付期間、申請方法等

【受付期間】

2024年9月17日(火)~10月7日(月)17:00

受付最終日は、アクセスが集中し、課題申請システムに繋がりにくくなる場合がありますので、余裕を持って申請してください。

【申請方法】

以下の申請書テンプレートを使用し、期限までに申請書及び「保有する外部資金申請書の研究目的と研究計画に当たる部分」のコピーをメールで提出してください。

【提出書類】

※提出いただいた「外部資金申請書の研究目的及び研究計画に当たる部分」のコピーは、課題審査においてプロジェクト全体の研究目的及び研究計画を把握するための参考にします。

【申請書送付先】

j_proposalmlj-parc.jp (添付ファイルは 10 MB 以下にしてください。)

最新のテンプレートが使用されていない申請書は、受理されません。

【複数装置の選択】

保有する外部資金の研究目的でMLFの複数の装置を利用する必要がある場合は、一つの申請書でそれらの装置への申請が可能です。

【ビームタイム見積もり】

陽子ビーム出力を750 kW(予定)としてビームタイムを見積もってください。

【申請言語】

日本語 / 英語

【応募資格】

  • 国家プロジェクト(国が実施する競争的資金、及び政府系機関(JST, NEDO, AMED等)が実施する競争的資金)等の研究資金において、課題の採択を受けた方又は課題の採択を受けた方から再委託された課題分担者やそれに準ずる方
  • 大学や民間企業が自己資金で独自に実施するプロジェクトや、海外の資金によるプロジェクトは募集対象に含まれません。

応募資格に関するご質問はj_proposalmlj-parc.jpまでお問い合わせください。

2. 申請のための事前相談

【試料環境、実験条件、装置の持ち込みに関する事前相談】

  • 試料環境(特にマグネット等の特殊な試料環境)や実験条件に関して、事前に装置担当者へ相談の上、適切な実験内容で申請してください。申請課題の科学的な評価が高くても、試料環境や実験条件が合わないと、実験の実施が不可能と判断され、採択されない場合があります。
  • 施設に備え付けの装置以外を持ち込んで使用する場合は、事前に装置担当者と必ず協議してください。なお、ミュオンの場合は、共同研究者としてミュオンセクション員が施設側との調整に当たる場合も、協議は装置責任者と行ってください。

装置担当者の連絡先:各装置の詳細ページを参照

  • 民間企業に所属する研究者がミュオン実験装置の利用を希望する場合は、申請前に「14.問合わせ先」まで連絡してください。

【BL16の装置へ課題申請する方】

  • BL16(SOFIA ソフト界面解析装置(試料水平型反射率計))へ課題を申請される場合は、必ず装置担当者に実験内容を事前に相談してください。

装置担当者の連絡先:BL16

【中性子・ミュオン利用が初めて、あるいは初心者の方】

J-PARCセンターは、中性子・ミュオンの利用が初めての方や経験が浅い方の相談を随時受け付けています。中性子・ミュオンの利用を検討されている方は、中性子・ミュオン利用ポータルサイト(J-JOIN)にお問い合わせください。

J-JOIN

3. 応募を受付ける実験装置一覧

優先課題では複数の装置を利用する申請も受け付けます。

装置の仕様などについては各装置の担当者までお問い合わせください。

優先課題を受け付ける実験装置

中性子ビームライン

中性子回折装置
中性子非弾性散乱装置
中性子小角散乱・反射率装置
他の中性子実験装置

ミュオンビームライン

ミュオン実験装置

4. 申請に関する注意事項

- 参考文献の引用元の情報は正しく記載してください。
他の論文等の文章や図表を引用した場合は、引用元の情報(文献や論文)を必ず明記してください。引用元の情報が正しく記載されておらず、審査の過程で申請書が剽窃と判断された課題は不採択となる場合があります。
- 申請書に記載する共同実験者の承諾を得てください。
共同実験者欄は、本人の承諾を得た上で記入してください。装置担当者等のMLFスタッフを共同実験者にする場合も、事前に本人の承諾を得てください。未承諾の共同実験者が記載されている課題は不採択となる場合があります。
- 核燃料物質を使用することはできません。放射性同位元素はMLFで許可を受けているもの以外は使用することができません。
- 定格出力が7.5 kW若しくは7.5 kVAを超える、又は定格電流が30 Aを超える電気工作物を持ち込む予定がある場合は、研究計画書に機器の仕様を明記してください。
- KEKビームラインについては、学部学生を共同実験者とすることができません。ただし、実験実施時に「実習生」として実験に参加することはできます。なお、大学院学生を共同実験者とする場合は、大学院学生であることが分かるように職位欄に「Graduate Student」と記載してください。

5. キーワードの記述

課題に関連するキーワードを最大五つまで、研究計画テンプレートに記載してください。キーワードとして使用する単語に制約はありません。

6. 他の量子ビーム施設等と連携して実施する課題

実験課題の動向調査のため、研究計画テンプレートにSPring-8、JRR-3などの他の量子ビーム施設や「富岳」を含むHPCIなどのスーパーコンピューターを連携して利用する課題については、連携先の施設名及び、装置名を記述してください。なお、連携施設の記載の有無によって審査に優劣がついたり、優先的なビームタイムや計算資源の配分を行ったりすることはありません。

7. 課題審査の流れ

  • 優先課題分科会で課題審査を行い、一般課題(短期、1年)の応募締切前に採否の内定を通知します。
  • 以下の観点から総合的に審査を行います。
    • 技術的な実行の可能性及びビームタイム(※1)
    • 実施可能な研究チームを構成できているか
    • 全体の実験計画とJ-PARC MLFを利用することの関連(※2)
     

※1:ビームタイムについては、審査の結果、申請書で要求されたビームタイムと異なる場合があります。
※2:優先課題の趣旨と、申請書の内容が異なると認められた場合は、対象外とされることがあります。

8. 採択された課題の実施条件

  • 実験責任者はJ-PARC物質・生命科学実験施設利用約款を承諾の上、実験実施前に同意書を提出する必要があります。
  • 代行実験は原則実施いたしません。課題代表者又は共同実験者が来所して実験(準備を含む。)を実施してください。
  • 装置責任者と課題代表者が実験予定日の30日前までに実験実施の見通しが立たないと判断した場合は、ビームタイムはキャンセルとなります。
  • 学生(大学院生を含む。)のみで実験を実施することはできません。
  • 日本国非居住者又は外国と強いつながりがある日本国居住者に該当する課題申請者及び共同実験者が実施する実験(実験者、試料、得られたデータなど)については、原則として輸出管理審査の対象となります。申請書の受理後又は課題の採択後であっても、輸出管理手続の結果、実験の実施が許可されない場合があります。

9. 優先課題のビーム利用料

優先課題・・・735,000円/日(税込み。1円未満切り上げ。)

(参考2025B期(2025年11月~)の利用料金(概算):約90万円/日)

10. 実験報告書等の提出

  • 優先課題は成果公開課題のため、利用者には課題を終えた期の終了後60日以内の実験報告書の提出を義務付けています。締切日はこちらを参照してください。実験報告書が提出されない場合は、一般利用課題(短期、1年)の成果専有課題と同等のビーム利用料が課されることになります。
  • 提出期限を過ぎて、これまで行った課題の実験報告書の提出がない場合には、次期以降の課題申請ができません。(共同実験者としても実験に参加できません。)
  • 実験報告書は提出期限後、約6か月以降にWebに公開します。
  • 提出期限から30日を経過後に実験報告書が未提出の場合は追加の料金徴収の手続を開始します。

11. 論文等の公開

  • 課題が終了した翌年度の4月1日から起算して3年以内に論文等の公表をお願いします。
  • 論文等は、査読付き論文、査読付きプロシーディングス、博士論文、特許、技報(公開)、J-PARCの年報・成果集とします。
  • 論文等を公表する際の共著者については、事前に装置担当者と相談することを推奨します。
  • MLFでの実験は施設の管理者や装置担当者などの支援の下に行われていますので、その支援も考慮して共著者を記載してください。 また、課題番号と利用した実験装置を必ず明記してください。記述例はこちらを参照してください。

12. 採択課題、実施済み課題情報及び実験データの公開

採択課題、実施済み課題情報の公開

採択された課題および実施された課題については、以下の情報をWebに公開します。

【採択後に公開する情報】
 課題番号、実験責任者情報(氏名、所属機関)、所属機関の国名、利用ビームライン、配分ビームタイム

【実験終了後に公開する情報】
 課題名、利用ビームタイム

実験データの公開

成果公開利用によって取得された実験データは、課題を終えた年度の翌年度から3年を経たのちに、測定データである1次データと、測定条件等を示したメタデータ(ログ)を公開します。

13. 課題審査結果のお知らせ

申請者宛てに、一般利用課題(短期、1年)の締切前に内定の通知を、また、すべての審査プロセスが終了する2025年3月頃に正式な採否結果通知を送付する予定です。

14. 問合わせ先

利用相談:j_proposalmlj-parc.jp
申請手続き:jimurisokumlj-parc.jp