MLF 構造敏感材料特性研究グループ

リーダー：金谷利治(KEK)

我々の研究グループは、全員が大強度陽子加速器施設（J-PARC）の物質・生命科学実験施設(Materials and Life Science Experimental Facility; MLF)に属しています。MLFには世界最高性能の中性子とミュオンの実験施設があり、我々はそれを管理・運営し、外部ユーザーの方の実験を適切にサポートしています。同時に、我々自身がその利点を生かして、サイエンスやその産業応用研究を展開していきます。我々のサイエンスを高めることにより、ユーザーの方にもより適切な実験条件の提案やより高いレベルのサポートを提供できることを目指しています。

当該研究グループでは、高分子を始めとするソフトマターの階層構造とダイナミクスの研究を行います。高分子は金属、セラミックスと並び、現代社会を支える３大材料であり、その階層構造が物性や機能を大きく支配することが知られています。高分子やソフトマターが作るサブナノメートルからミクロンスケールの階層構造やダイナミクスを量子ビーム（中性子、放射光X線、ミュオン）やレーザー光散乱法や光学顕微鏡法を用いて微視的視点から解明し、高分子材料の物性と高次構造・ダイナミクスの相関解明やその制御法の確立を目指します。具体的には高分子の結晶化・ガラス化機構と高次構造形成、高分子ゲルの機能・階層構造・ダイナミクス、脂質２分子膜、高分子薄膜など拘束系の構造・ダイナミクスの研究を推進します。

グループNews

2015年11月11日: J-PARC/MLFに高分子階層構造研究領域（リーダー金谷利治）を立ち上げました。
2015年10月10日: この文章はダミーです。文字の大きさ、量、字間、行間等を確認するために入れています。この文章はダミーです。文字の大きさ、量、字間、行間等を確認するために入れていま...(80字)
2015年 9月 9日: この文章はダミーです。文字の大きさ、量、字間、行間等を確認するために入れています。この文章はダミーです。文字の大きさ、量、字間、行間等を確認するために入れていま...(80字)
2015年 8月 8日: この文章はダミーです。文字の大きさ、量、字間、行間等を確認するために入れています。この文章はダミーです。文字の大きさ、量、字間、行間等を確認するために入れていま...(80字)
2015年 7月 7日: この文章はダミーです。文字の大きさ、量、字間、行間等を確認するために入れています。この文章はダミーです。文字の大きさ、量、字間、行間等を確認するために入れていま...(80字)

グループ研究トピックス

メンバー研究内容

高分子の結晶化機構

多くの高分子材料は結晶化させて利用されています。そのため高分子の結晶化の研究は古くから行なわれています。我々の研究室では高分子の結晶化機構をいろいろな観点から調べています。

高分子のガラス転移機構

中性子散乱長コントラストを利用した高分子ゲルの構造解析
　（高田慎一）
脂質二分子鎖（DMPC）の温度転移（高田慎一）
両親媒性デンドリマーの活用（岩瀬裕希）
水溶性高分子等のマクロ物性と構造（富永大輝）
キセロゲルの機械強度と構造ダイナミクス（富永大輝）
制限空間中の分子のダイナミクス（山田武）

高分子拘束系のダイナミクスと相分離

高分子をナノメートルスケールの空間に拘束するとバルク状態とは非常に異なる物性を示すことがあります。薄膜状態であるとか細孔に閉じ込められた高分子がこれにあたります。例えば、高分子薄膜の膜厚をどんどん薄くしていきますと、高分子鎖の糸毬のサイズより薄くなりはじめるとガラス転移温度が減少することが最近明らかになってきました。我々の研究室では、薄膜のガラス転移とそのダイナミクス、さらには高分子ブレンドの薄膜での相分離と脱濡れ(dewetting)を中性子散乱、中性子・X線反射率測定、光散乱測定、光学顕微鏡、分子間力顕微鏡観察などの手段を用いて調べています。

グループメンバー

金谷利治
（かなやとしじ）
リーダー

高エネルギー加速器研究機構
物質構造科学研究所
J-PARC 物質・生命科学実験施設

高田慎一
（たかだしんいち）

JAEA J-PARCセンター
副主任研究員

岩瀬裕希
（いわせひろき）

総合科学研究機構
中性子科学センター
研究員

富永大輝
（とみながたいき）

総合科学研究機構
中性子科学センター
研究員

山田武
（やまだたけし）

総合科学研究機構
東海事業センター
利用研究促進部 BL02Grp
研究員

グループ研究実績

～最新の研究業績～

Ogawa H, Nishikawa Y, Fujiwara A, Takenaka M,Wang Y-C, Kanaya T and Takata M Visualizing patterned thin films by grazing-incidence　small-angle X-ray scattering coupled with computed tomography J. Appl. Cryst., 48, 1645?1650 (2015)

Osaka M, Benten H, Ohkita H, Ito S, Ogawa H,and Kanaya T Nanostructures for Efficient Hole Transport in Poly(3-hexylthiophene) Film: A Study by Conductive Atomic Force Microscopy J. Phys. Chem. C,119 (43), 24307?24314 (2015)

Kanaya T, Ogawa H, Kishimoto M, Inoue R, Suter A, Prokscha T, Distribution of glass transition temperatures T-g in polystyrene thin films as revealed by low-energy muon spin relaxation: A comparison with neutron reflectivity results, Phys. Rev. E, 92, 022604-1-022604-7 (2015)

Matsuura T, Murakami M, Inoue R, Nishida K, Ogawa H, Ohta N, Kanaya T, Microbeam Wide-Angle X-ray Scattering Study on Precursor of Shish Kebab. Effects of Shear Rate and Annealing on Inner Structure, Macromolecules, 48, 3337?3343 (2015)

松葉豪, 辺見幸大, 辻秀人, 河井貴彦, 金谷利治, 豊原清綱, 遠藤浩平ポリ(L-乳酸)/ポリ(D-乳酸)ブレンドの昇温および降温プロセスにおけるモルフォロジー変化高分子論文集,　72,　141-148 (2015)

金谷利治，高橋伸明，井上倫太郎，西田幸次, 松葉　豪 SANS とSAXS を利用した流動と変形による高分子結晶化研究日本結晶学会誌 , 57，27-33（2015）

金谷利治中性子散乱による原子・分子のダイナミクスの観測　IV ソフトマター・生体物質の非弾性・準弾性中性子散乱 RADIOISOTOPES, 64, 265-273 (2015)

岡田一幸, 中田克, 東大路卓司, 高橋健太, 大越豊, 金谷利治延伸ロールを用いた一軸延伸ポリエチレンテレフタラートフィルムの配向構造高分子論文集,　71,　593-600(2014).

Nishida K, Zhuravlev E, Yang B, Schick C, Shiraishi Y, Kanaya T, Vitrification and crystallization of poly(butylene-2,6-naphthalate) Thermochim. Acta, 603, 110-115 (2015).

Tanaka K, Nishida K, Gabrys B J, Lawrence M J, Kanaya T, Critical Dissolution Ionic Strength of Aqueous Solution of Chitosan Hydrochloride Salt Sen-i Gakkaishi (J. Soc. Fiber Sci. Technol., Jpn)70, 225-231（2014）.

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