2025.04.30
J-PARC MLF 2024年のプレスリリース
2024年にJ-PARC MLF(物質・生命科学実験施設)での中性子実験、ミュオン実験に関する成果について27報のプレスリリースが行われました。これらの中から産業に結びつく可能性のあるプレスリリースを、分野ごとに分類しました。MLFがどのような産業に結びつくのかの事例を知る参考にしてください。
J-PARCセンターではMLFの産業利用の取り組みなどを報告する場として、他組織と協力して例年7月に中性子産業利用報告会を開催しており(【開催報告】令和6年度 中性子産業利用報告会)、2025年も7月17、18日に開催いたします(令和7年度 中性子産業利用報告会)。中性子・ミュオンを使って実験、試験を行いたい方に向けた利用案内サイトJ-JOINの利用相談もご活用ください。
また、その他の欄に掲載したように、J-PARC MLFでは施設や装置の性能向上、新装置の開発など、多岐にわたる取り組みが行われています。これらの取り組みが、新たな科学技術や産業の発展に寄与することが期待されます。
MLFの成果、プレスリリースは次のページでご覧いただけます。
2025年もMLFの成果にご注目ください。
電池関連
- 高エネルギー密度とコバルトフリー構成を両立する実用的ニッケル系電池材料の開発
- 構造欠陥の制御により高性能電極材料開発を実現 -
中性子 BL20 - 世界初、中性子で車載用燃料電池内部の水の凍結過程を観察
- 氷点下環境での性能向上に大きく貢献 -
中性子 BL22 - 特殊な『元素』に頼らず、分子の『配列』を活かして
- 水素イオンを高速で伝導する高分子膜を開発! -
中性子 BL02 - 世界最高のプロトン伝導度を示す完全水和した酸化物を発見
- 中低温で高性能な燃料電池につながる新しい材料設計戦略 -
中性子 BL09 - 原子配列の乱れをもつフッ化物イオン導電性固体電解質のイオン伝導メカニズムの解明
- リチウムイオン電池を凌駕する次世代蓄電池の創成を目指して -
中性子 BL09
触媒技術
磁性材料
電子デバイス・メモリ材料
- 量子磁性体のスピン波寿命を磁場で制御することに成功
- スピン流制御のスイッチデバイスの可能性 -
中性子 BL12 - 素粒子ミュオンで半導体材料における水素の挙動を解明
- 次世代不揮発性メモリー開発に期待 -
ミュオン S1 - 多彩なスピン構造の間のトポロジカル数スイッチングに成功
- 超高密度な新しい情報担体としての活用に期待 -
中性子 BL12 - カイラリティと電気トロイダルモーメントの結合に基づく新しい強誘電性発現機構を提案・実証
- 新しい磁性・導電性強誘電体開発の加速に期待 -
中性子 BL08 - 新しい概念の磁性体を実験的に検証
- 中性子散乱実験による交替磁性体の観測 -
中性子 BL12 - 室温で情報の読み書きが可能な交代磁性体 (「第三の磁性体」) を発見
- 超高密度・超高速な次世代の情報媒体に -
中性子 BL12