トップ » 2024L 一般利用課題(長期) 公募要領

2024L 一般利用課題(長期) 公募要領

MLF中性子ビームラインを利用する実験課題として、2024B期(2024年度下期)を開始期とする一般利用課題(長期)(以下、「長期課題」という)の募集を行います。

1.長期課題について

長期にわたった研究開発戦略および研究体制が明確で、MLFの装置グループと密接に連携して進める必要があり、MLFの測定技術の高度化や、中性子科学分野における人材育成に繋がる課題を、長期課題として募集します。

有効期限は最長3年、または6申請ラウンドです。なお、長期課題の1年間とはB期から始まりA期で終わる期間を指します。

ビームタイム要求

  • 1課題あたり1つの中性子実験装置(BL03、BL20、BL23除く)を利用できます。
  • 1実験装置で同期(A, B期)に実施可能な課題は1課題のみとなります。詳細は「7. 申請を受け付ける実験装置」をご参照ください。
  • 要求できるビームタイムには下記の上限があります。
    • 一般利用課題枠から最大9日/年まで
  • 一般利用課題枠の要求ビームタイムの上限は供用運転日数の5%以内(8サイクル(176日)を標準)としています。各年度の予算や運転計画により供用運転日数が大きく変わることがありますが、そのような場合は上記の要求ビームタイムの上限も変わりますのでご留意下さい。また、進捗に応じて施設としてビームタイムをサポートする場合もあります。

リエゾン

  • リエゾンは、申請グループの共同研究者の一員として申請から課題終了まで研究に参画する、利用装置の装置担当者(JAEA、KEK、CROSSのスタッフ)です。必ず本人と相談の上、申請書に記載して下さい。

他の申請との重複申請等に関する制限

  • 申請代表者及び研究グループは、同一実験装置に対して長期課題を利用期間内に1件のみ申請できます。また採択された長期課題の申請者及び研究グループが新たに同一実験装置に対して長期課題を申請する場合は、既に採択されている長期課題の実験報告書が提出されている必要があります。
  • 申請代表者及び研究グループは、複数の実験装置に対してそれぞれに長期課題を申請することができます。
  • 長期課題の審査中にほぼ同じ内容の課題を「一般利用課題(短期)」へ申請できますが、長期課題が採択された場合は長期課題の実施が優先されます(短期課題を実施することはできません)。また、既に長期課題が採択されている課題の申請代表者及び研究グループは、ほぼ同じ内容の課題を一般利用課題(短期)へ申請できません。

成果の公開

  • 長期課題は成果公開型課題です。長期課題の実験報告書の提出、論文等による成果の公開が義務付けられています。
  • 実験報告書の提出、論文等による成果の登録はJ-PARC研究成果管理システム から行って下さい

2.申請受付期間

 2024年 3月17日(日)~ 4月8日(月)17:00(JST)

3.利用期間とビーム出力

 【利用期間】     2024年11月~2027年6月 (予定)
 【陽子ビームの出力】 750~850kW (予定)

750kW運転を想定してビームタイムを計算して下さい。

4.長期課題の審査基準

  1. 長期計画の必要理由の妥当性(MLFにおける測定技術の高度化、人材育成への寄与を含む)
  2. 学術的・産業利用的意義
  3. 研究計画の新奇性・独創性
  4. 研究計画の妥当性
  5. 長期計画を支える経済的基盤
  6. 研究チーム構成
  7. 研究チームの成果の取りまとめ・発信能力

5.申請資格

  • 国内外の大学、民間企業及び公的研究機関等に所属する研究者(学生は申請できません)
  • ただし、経済産業省が公表している外国ユーザーリストに掲載されている機関に所属する者及びNPT未加盟国の申請者については、文部科学省等と協議し、資格の有無を決定します。

6.申請方法

申請様式に必要事項を記入の上、電子メールで提出してください。

【言語】 英語

   ただし、希望審査分野が産業利用課題(P7)の場合のみ、本申請を日本語でも受け付けます。

【申請書ダウンロード】

【提出形式】PDF

【申請先】proposal(at)cross.or.jp   "(at)"を"@"に置き換えてください。

  メールタイトル:Long-Term Proposal Application

7.申請を受け付ける実験装置

2024B期開始の長期課題の申請を受け付ける実験装置を下記に示します。実験装置の詳細については、実験装置詳細を確認して下さい。なお、1実験装置あたりで同時に実施する長期課題は1件のみとなります。今後毎年長期課題の公募を行う予定ですが、既に長期課題が行われている実験装置には申請できなくなりますのでご注意ください。

【中性子非弾性散乱】

  • BL01 4SEASONS: 4次元空間中性子探査装置(高強度チョッパー型分光器) (共用)
  • BL02 DNA: ダイナミクス解析装置(背面反射型分光器) (共用)
  • BL06 VIN ROSE: 中性子共鳴スピンエコー分光器群 (KEK)
  • BL12 HRC: 高分解能チョッパー分光器 (KEK)
  • BL14 AMATERAS: 冷中性子ディスクチョッパー型分光器 (JAEA)

【中性子回折】

  • BL08 SuperHRPD: 超高分解能粉末中性子回折装置 (KEK)
  • BL09 SPICA: 特殊環境中性子回折装置 (KEK)
  • BL11 PLANET: 超高圧中性子回折装置 (共用)
  • BL18 SENJU: 特殊環境微小単結晶中性子構造解析装置 (共用)
  • BL19 TAKUMI: 工学材料回折装置 (JAEA)
  • BL21 NOVA: 高強度全散乱装置 (KEK)

【中性子小角散乱・反射率】

  • BL15 TAIKAN: 中性子小角・広角散乱装置 (共用)
  • BL16 SOFIA: ソフト界面解析装置(試料水平型反射率計)(KEK)
  • BL17 SHARAKU: 試料垂直型偏極中性子反射率計 (共用)

【中性子イメージング】

  • BL22 RADEN: エネルギー分析型中性子イメージング装置 (共用)

【中性子断面積測定, 中性子即発γ線分析】

  • BL04 ANNRI: 中性子核反応測定装置 (JAEA)

【中性子基礎物理実験, 中性子デバイス開発】

  • BL05 NOP: 中性子光学基礎物理実験装置 (KEK)
  • BL10 NOBORU: 中性子源特性試験装置(R&D実験装置) (JAEA)

装置の仕様に関するお問い合わせは各装置の担当者までご連絡下さい。

8.申請上の注意点

申請について

  • リエゾンと申請書の作成段階から十分相談した上で申請をして下さい。

課題審査について

  • 原則として書面審査のみとしますが、必要に応じてヒアリング審査を行う場合があります。
  • MLFで既に実施した課題の実験報告書の提出及び論文等による成果の公開と登録の有無を審査の参考にします。

「連携利用」課題について

“SPring-8”、”SACLA”、”KEK-PF”等の他の量子ビームや富岳などのスーパーコンピュータも連携して利用する課題については、申請書の該当欄「連携利用」をチェックし、連携する施設を記載して頂くようにお願いします。これは、実験課題の動向調査の重要な資料となりますので、ご協力宜しくお願いします。(該当する申請課題に対して、該当しない課題と異なる基準による審査や優先的なビームタイム配分を行うことはありません。)

安全審査および持込み機器の利用・管理について

  • 本申請時及びその更新時に、実験方法、測定試料、持込み機器等について安全審査を行います。
  • MLFに機器を持ち込む場合、事前にMLFと利用・管理方法について十分協議して下さい。また、他のMLF利用者への使用を許可頂ける場合、MLFへの常設を認めることがあります。
  • 大型機器を持ち込む場合、申請代表者(または機器の所有者)の所属機関とJ-PARCセンター間の協定が必要になることがあります。また、機器を新たに製作する場合、設計段階からMLFと相談して頂くことを推奨します.

9.採択後の課題について

1年毎の継続手続き

申請代表者には、課題実施状況の報告及び、必要に応じて翌年以降の実験予定の変更点を記載した継続申請書を毎年提出して頂き、これを元に翌年の継続可否を審査します。研究継続に重大な支障が生じたと判断される場合(研究グループを維持できない、当初の予想とは全く異なる結果が得られた、等)には、継続をお断りする場合があります。

【言語】 日本語もしくは英語

成果発表

  • 申請代表者には、毎年、実験報告書(A4、1ページ程度)を提出して頂きます。
  • 長期課題採択後1年以上経過した継続中の課題については、量子ビームサイエンスフェスタでのポスター発表を行って頂きます。
  • 研究が終了した課題については、MLFシンポジウム(量子ビームサイエンスフェスタ内で開催)等での口頭発表を行って頂くとともに、特筆すべき成果が得られた場合はMLF Annual Reportへ掲載する報告記事を執筆して頂きます。

10.問い合わせ先

研究計画相談等に関して

大原 高志:takashi.ohhara(at)j-parc.jp
齊藤 高志:takashi.saito(at)kek.jp
林田 洋寿:h_hayashida(at)cross.or.jp

申請手続きに関して

J-PARCセンターユーザーズオフィス(長期課題担当):proposal(at)cross.or.jp

"(at)"を"@"に置き換えてください。